デジカメ水中写真入門

水中機材 ピント 露出 適正露出 撮影方法 ●はじめに

デジカメ最近コンパクト・デジタルカメラ(デジカメ)を純正のハウジングに入れてダイビングをする人が増えてきました。ぼくも水中カメラを楽しんで、ホームページに写真をアップしています。今までは銀塩カメラが主流でしたが、これからは手軽に撮影できるデジカメが主流になっています。

デジカメならフィルムの枚数を気にすることもなく、手軽に撮影が出来ます。しかし、基本が分からないと思い通りの写真が撮れないばかりか、水没の危険もあります。そこで、どうしたらデジカメで水中写真がうまく撮れるという、実践的なページを作って一人でも多くの人にすてきな写真を撮ってもらおうと考えました。このページが皆様の水中写真のお役にたてれば幸いです。

水中写真を撮影するのに最適なデジカメの紹介はこちらからどうぞ

●質問、ご意見

水中写真に関する質問や、このページに関する感想・ご意見はダイビング掲示板へお願いします。出来る限り対応していきたいと思います。


●セッティング 水没させないために

Oリング図解水没原因のトップは、Oリングに髪の毛や砂などの異物が挟まったまま蓋をして水が侵入するとケースです。まず、Oリングのセッティングをする時は、ホコリの少ない室内でやりましょう。ビーチや船の上では極力行わない用にしましょう。ハウジングの蓋をする時に、Oリングの周りを、ハンディ型のブロアーで吹いてあげれば、目に見えない異物を吹き飛ばす事が出来ます。

セッティングで一番気を使うのはOリングのセッティングではないでしょうか。もともと陸上使うデジカメを水中に入れて撮影するのですから、水没が一番気になります。その水没に一番関係あるのがOリングです。Oリングの役目は、ゴム自体が柔軟に変形して機密性を保つ、というものです。その柔軟性を保つためにグリスを塗ります。

グリスの塗り方は、まずグリスを指に米粒大程度出します。それをOリングに塗っていきます。塗る感じとしては、指先にグリスが薄く伸びている感じ、程度です。ベタベタにつけるとゴミやほこりを吸い寄せてしまいます。指で触って、グリスで指先が滑っていく感じでOKです。

セッティングはエアコンの効いた明るい場所でやりましょう。その方が、ゴミが着いていても発見しやすくなります。


●海への持ち込み

セッティングが終わったデジカメを海へ持ち込みましょう。その時に注意することは、デジカメのハウジングはプラスチック製ですので、結露しやすいということです。結露防止のために乾燥剤を入れます。また、直射日光に当たって、ハウジング内部の温度が上がらないように、ハウジングの上にはタオルなので覆いをしましょう。

海に持ち込む前に必ず、ハウジングをBC、もしくは手首などとコイルループなどの紐で結んでおきましょう。ほとんどのハウジングはマイナス浮力(水に浮く)に出来ているので、手を離すと水面に上がってしまいます。せっかくのデジカメをロストしないためにも、エントリーする時には確認をしましょう。

ビーチエントリーの時は、BCのポケットにハウジングが入るような入れて、入らないようなら首から紐をかけて、両手が使えるようにしてからエントリーしましょう。

ボートダイビングの時は、面倒がらずにエントリーしてからガイドや船頭さんから手渡しでカメラを渡してもらいましょう。小さいからといってBCのポケットに入れて、バックロールをすると、その衝撃で壊れる事があります。

水没はエントリーしてから−5mぐらいで起きる可能性が高いです。そのため、エントリーしたらゆっくりと潜航してハウジング内部に水が入らないか確かめましょう。

海から上がったら、ハウジングを綺麗な水の中に入れて塩抜きをしましょう。時間にして10分程度。シャッター部分やダイアル部分は、動作をさせて塩や砂を取り除きましょう。塩抜きが出来たら、タオルでハウジングの水滴を綺麗にふいてから、蓋を開けてセッティングをしましょう。


●水中での色の変化 水中の色の変化

いよいよ撮影開始です。撮影の前に陸上と水中との撮影で異なる事があります。それは、

1.水中では陸上より4/3倍(1.33倍)ものが大きく見える
2.水中では陸上より4/3倍(1.33倍)ものが近く見える
3.水中では深く潜るに従って赤い色が失われる
4.水は、巨大なブルーフィルターであり、ソフトフィルターであり、ND(減光)フィルターである。

デジカメで撮影する場合、1.のものが1.33倍大きく見えるのはAF(オートフォーカス)で撮影する場合関係ありません。.のものが近く見えるは、ファインダーを見ている限り問題にはなりませんが、シャープな写真を撮るには一番問題になる点です。3.の水深が深くなるに従って色が失われていくのは、次に書きますストロボと関係があります。4.の水の特性も、シャープな写真を撮るには気を使わなくはいけない点です。

●ストロボの役割

陸上でストロボを発光されるというと、暗い場所で明るく写したい場合でしょう。しかし、水中撮影でのストロボの用途は暗いところを明るく照らすというよりは、オリジナルの色を再現させるという意味合いの方が大きいです。特にワイドの撮影の場合は、特にその意味合いが大きいです。マクロ撮影の場合は、ストロボ発光が主光源になるためにオリジナルの色を再現させると同時に明るく照らすという二つの働きをします。

●ストロボ光の届く距離

ストロボの光の届く距離は、内蔵ストロボですと30cm〜1mが限度だと思います。さらに透明度の悪い場合はもっと落ちてしまいます。人間の目は実に精巧に出来ていて、水中でもそれなりに魚の色を再現してくれます。しかし、機械のデジカメはありのままの光しか再現してくれません。デジカメの写真を見て、もっと色がはっきりしていたのにおかしいな、って思うことが多いと思います。人間の目はそれだけ精巧に出来ているということです。


●シャープな写真を撮るために

コンパクトデジカメでシャープな写真を撮るためにはどうしたらいいでしょうか。水中という特殊環境が分かれば、それを一つずつ排除していけば、陸上と同じシャープな写真が撮れると思います。

●明るい場所で撮影するサンプル写真1

水深が深くなるに従って色の再現性が悪くなってきます。内蔵のストロボでは光量が少なくて広範囲の撮影は出来ません。そこで、一番良いのは明るい浅い海で撮影することです。

右の写真は水深1mで撮影した写真です。ストロボは使っていません。水深が浅い明るい海ではシャッタースピードも高くなり、よりシャープな写真が撮れます。

●被写体になるべく近づく

当たり前かもしれませんが、これが出来るかどうかでシャープな写真が撮れるかどうかが決まります。ファインダーを見ているとものすごく近く寄っていると思っても、実際にはずいぶん離れていることがあります。それを確かめるためには約50cm程度の差し棒を使います。被写体からカメラまでの距離をこの差し棒で確認をするのです。水中では4/3(1.33)倍、ものが近く見えます。目の錯覚を、実際の差し棒で確認をして、より被写体に近づく事が出来ます。

近づいても逃げない被写体から撮影してテクニックを磨きましょう。一番良いのはウミウシです。今のデジカメのマクロ機能は3〜5cmからピントがあいます。ウミウシにギリギリまで近づいて撮影をしてみましょう。

●体を固定して撮影する

陸上で撮影する時に、体を動かしながら撮影することはありません。しかし、水中では常に潮が流れていたり、うねりがあります。そんな中で、撮影をしたのではぶれた写真しか撮ることが出来ません。そこで、撮影をする時は、体を固定して撮影します。デジカメは片手でもシャッターを押すことが出来ます。ですので片方の手で岩などの固定物を掴み体を固定して撮影します。また、海底に着底出来る時は、砂などをまき散らさないに注意して体を固定しましょう。


●ホワイトバランス

デジタルカメラには、ホワイトバランス調整という機能があります。人間の目は都合が良くできていて、実際の色をより綺麗に補正するように出来ます。でも、機会の目であるデジカメは、色をそのまま表現(再現)してしまいます。色を人間の目で見た状態と同じように補正する機能が、ホワイトバランス機能です。 水中は太陽光が届きにくい環境です。そのため、水中で色を忠実に再現するためにフラッシュを焚きます。そのため、水中でデジカメを使う時のホワイトバランスは、太陽光が届きやすい水深5m以内なら太陽光、それより深い時には曇りにするといいと思います。水中でホワイトバランスが変えられる機種なら、いろいろなホワイトバランス設定で試してみて、自分の持っているデジカメで最適なホワイトバランスを選択してみてください。