今年も新茶のシーズンが間近に迫ってきました。お茶業界にとっては、一年で一番大切なシーズンになります。でも、ここ数年は新茶シーズンの盛り上がりが欠けるようになってしまいました。新茶シーズンがちょうどゴールデンウィークと重なって、出かける人が多く、そのため新茶の時期という認識がなくなってしまったのかもしれません。また、昨年から高速道路が1,000円で乗り放題になり、連休中に車で出かける人が多くなったのも原因かもしれません。さらに、不景気で新茶にまで関心を寄せる余裕がなくなってきたのかもしれません。
新茶前で、茶業界は今年の新茶をどのようにして売っていこうかという会議を、あちこちで行っています。でも、業界全体で結論を出すのは不可能だと思います。今のニーズが多様化している時代では、業界全体で進むべき道を定めることは出来ません。各茶農家や、お茶専門店が、自分のお客様の要望にあったお茶を作っていかないといけないと思っています。当店の目指すお茶は、美味しいお茶を納得の値段でお届けすることだと思っています。値段が安ければ、お買い求め頂くお客様はうれしいと思います。でも、美味しいお茶を作るには、割高な有機肥料も施さなくてはいけませんし、手間もかかります。それを省いて、値段だけを追い求めては美味しいお茶を作ることは出来ません。余分なコストを省いて、なるべくお求めやすい値段にして、なおかつ美味しいお茶をお届けしたいと思っています。
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